満身創痍の犬たちの散歩に連日の暑さは酷なのでここ数日
散歩は控えていた。
昨日は朝雨が降っていたが、午後から晴れ間もあり
夕方、しのぎやすかったのでどうしようか迷ったが
「お散歩行く?」と聞くとぶんぶん尻尾を振って喜んでいるので
急いで支度をして出かけた。
一匹は病気のせいで足腰も弱くなり、肉球の保護をしないと
直ぐ出血してしまう為、テーピングする。
犬用の靴も買ったのだが、ダックスで足が短いうえ上がらなくなって
つまずいたり足が変によれて危ないので買って直ぐに無用の長物となった。
川を歩いてると釣りをしている少年に「こんにちは」と挨拶をされた。
時折出会う中学生くらいの男の子。
「何か釣れた?」と聞くとバスが釣れたという。
「やったね」と、言うととてもいい笑顔を返してくれた。
それから、後ろをもたもた歩く犬を「がんばれ、がんばれ」と
励ましながら待っていた。
土手の上からも「がんばれ、がんばれ」と言う声がする。
見上げると犬の散歩をしていた壮年の男性もその様子を見守っていた。
もたもた尻尾を振り振り歩いて、ようやく自分の足元にたどり着くと
「ああ、お利口、頑張った」とその男性は微笑んで行ってしまった。
たったこれだけの事だが、その日はとってもいい1日になった。
心の持ちようで一日は変わるよ、と言う話。
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