原稿をデジタルにしようかものすごく悩んでいる。

ペンタブや作画用のソフトは持っているし、PCも買い換えたし

コスト的に考えると断然デジタルなのだが、味がなくのっぺりとした質感や

細かい部分を大きくしての処理とか作業時間等考えると

紙原稿から移行することを考えあぐねる。

デジタルにすれば、今まで使用していた

原稿用紙やインク、ペン先やミリペン、修正液、消しゴム、

スクリーントーンなどの経費をかなり抑えられる。

漫画の道具は地味に高いし消耗も激しい。

資料代が高くつくだけにやっぱり抑えられるところは

抑えたいのが本音である。

中でも消しゴムの消費量は半端じゃない。

ネームから始まって原稿を書き終えるまで約3個消費する。

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現在仕事で使う消しゴムはこの3点
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普通の消しゴムと練けしと細かい部分を消す消しゴム。

練けしは作画の際もごくたまに使うが、主に使っているのは

トーンの削りかすを回収する用。

本当に大変なのは、ペン入れが終わり原稿に入った下書きの線を消す時。

真夏は冷房が入っていても汗をかきながらだし

手首に力入れながら消すので手首は痛いし、

消しかすは定規の下や原稿用紙の下に潜んでいたりして邪魔だし

消しゴムかけは本当に大変である。

いまどき学生だってこんなに消しゴムは使わない。

デジタルなら下書きのレイヤーをゴミ箱に捨てるだけで済むというのに

この消しゴムときたら消しカスしか生まない。




ネームの時はB4のコピー用紙を真ん中半分に折って、

見開きページで描いているのだが、1ページ丸々直す時に

真新しい紙に変えるか消しゴムで全部きれいに消すかすごく悩む。

コスト的に考えると消しゴムの方が高いに決まっているが

貧乏性で紙がもったいないと思ってしまったりする。

そんでもってコピー用紙は薄いので消しづらく幾度となく

紙にしわがよる。原稿用紙でそれをやると自分に腹立つ。

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こうして消しゴムの頭が真っ黒になるのが嫌いでいつも余白で

白いところが出るまで消すのでさらに無駄が出る。

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梅雨の乾燥しづらい時期はインクの渇きが遅く

乾いてそうに見えて乾いていないのでうっかり消しゴムをかけたりすると

家中に悲鳴が響き渡る。


消しゴムはやはり角が好きだ。

小さくなるにつれ消しづらくなるのでなるべく水平に消すように使う。

そして小さくなった消しゴムをいつ捨てるのか悩む。

昔、知り合いの作家さんにいつまで使いますかと聞いたことがあるが

人によってまちまちだ。

以前うちに来てくれていたアシスタント君は小さくなった消しゴムを

瓶の中に集めていた。どうするのか聞いたが明確な答えはなかった。

自分の指標は親指と人差し指と中指で持った消しゴムが

中指で持てなくなったらかな。あまり小さいと力も入りづらく

消す面も小さいので消し残しが多く効率が良くない。

そしてよく無くなる。仕方なく新しい消しゴムを使うが

原稿が終わり片づけているとひょっこりと出てくる。


おろし立ての消しゴムで消す時に最初のスイングで大好きな角がボロッと欠けると

髪を掻きむしって悲観する。

梅雨の水分を含んだ原稿用紙のシャーペンの線は消えにくい。

消しゴムでさえも消せないので梅雨は嫌い。


こうして日々、消しゴムと悪戦苦闘を繰り返しながら原稿を描いている。



<結果>
カスにしかならない消しゴムだが、たとえデジタルに移行したとしても

やっぱりネームは紙で起こすよな。

扱いづらいやつだが無くてはならない仕事の道具だ。

それにしてもデジタル化は悩ましい・・・

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