こやすのうつぼの思う壺

今日一日の自己満足を綴るブログ

カテゴリ: 仕事の道具

昨今、漫画の作画はデジタルが主流になりつつあり

紙原稿は風前の灯火のように感じる。

斯くいう自分もいまだに紙原稿である。

(厳密にいうと色原稿と看板などの写植や回想などの加工はデジタル)

デジタルはベタ(黒く塗る)の塗りつぶしや修正、コマの拡大、コピーペースト、

ワクを引いたりするにはとっても便利で合理的であるけど、

スクリーントーンだけはデジタル処理された部分が印刷されたものを見ると

何だかのっぺりしていて味気なく感じている・・・


アナログで描く漫画はなんだかんだ道具に金がかかりすぎる。

だから初期投資に経費は掛かるが皆デジタルに移行するのはとっても納得できる。

毎回使うペン先も使い終わったら捨てるだけなのにとっても高い。

いつも100本まとめて購入しているが、Gぺんだと1本約64円、

丸ペンだと112円もする。

自分の場合、Gペンは1本の作品に4~6本、丸ペンは4~5本使う。

インクやカッターの刃も原稿を描く度消費される。

その中でもトーンは格段に経費が掛かる。

メーカーにもよるが自分が好んで使っているのは、ICスクリ-ン。

粘着力が程よく、薄さも好み。

1枚定価528円でショップによって430円前後で販売されているが

価格は昔から高かった。

ネットショップがなかった頃はわざわざ交通費を掛けて遠くの画材屋まで

買いに行かないとならなく、希望の番数が売り切れてなかったりすると

日を改めて買いに行かないとならなかった。

そして今よりもずっとパターンは少なく

アミと呼ばれるドットのシールぐらいしかなかった。

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〈分かりづらいがアミのトーン。自分は60~65を使用している〉



だから昔の作家は何でも手描きで点描やかけ網、かけ網の応用のもの

服の柄まで全て手描きだった。

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〈フリーハンドだがこんな感じで自分で描く〉


蛇足だがちょっと昔、子供のなりたいナンバーワン職業が漫画家という時代に

トーンはものすごい勢いで様々なパターンが横行しており、

車や教室、モブやビル群などなど使い勝手が困りそうなものから

花や柄物も多く見掛けるようになると、今まで手描きで効果や柄を描いていた

作家さん方が蛇蝎のようにこれを嫌い、これくらい描けと口にしていた。

昔はトーンを使わない事に美学的なとこがあり、何でも書くことが

当たり前の時代だった。

少年誌や少女誌は最たる例で白っぽかったり黒っぽかったり両極端だった。

トーンはPhotoshopのグレースケールのような存在なのでトーンを貼ることで

モノクロが中和される印象がある。質感がリアルになる。

自分はグラデーションや雲のトーンはとても重宝していて

とても便利と感じている。



話はさておき、トーンは1本の作画に何十枚も使う。

数えたことはないが、1枚1枚袋に入っておりそれが毎回ものすごい量出る。

使い残したものはトーンケースにそのまま保存しているが、

中には袋に戻している人もいる。

理由はシールなので衣服などから出る小さな繊維やトーンの削りカスの付着を

防ぐためだが、これが本当に厄介で、原稿に貼り終えた後にそれに気付くと

目立たぬ大きさなら無視するが色がついていたりすると気になるので

原稿からトーンを丁寧に途中まで剥がしその繊維を取ろうと苦心する。

しかしトーンの削りカスはきれいに取れたためしがなく汚れるので

私の場合最初から貼り直す。

この削りカスがめちゃくちゃ厄介な奴で、とても軽く簡単に空気中を舞うので

根拠はないが鼻炎の原因になっていると自分自身は考えてる。

その対策としてトーンは削ったらすぐさま練りケシで回収する。

また布の裁断のように必ず余るところが出てしまう。

端切れのように細かいところに使っても余ってしまう場合も多く

その際は捨てるしかない。

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〈捨てるトーン〉

ケチってまた使うかもしれないと台紙に貼り付けていても

結局使わない。

人によってはトーンの余りを出さないために台紙とトーンの間に原稿を挟んで

カッターでカットしている人もいるがそんな器用さは自分は持ち合わせていないし

原稿に余計なゴミでもついていればトーンに粘着することは必至で

合理的かもしれないが進んではやらない。

そして一番の困り事は細かいトーンカスがフローリングや

靴下の足の裏部分、スリッパなど気付かぬ内に貼り付いていることがよくある。

これがまたびっちりくっついてなかなか取れない。

腕にくっついている時もあり気付かず外に出てしまうこともある。


使いもしないような効果や柄などのトーンを買ってしまいがちで

大体は使わずトーンケースで何年も眠っている。

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〈こんな柄まで最近はある〉


トーンを駆使する人は重ね張りをする。

質感を出し奥行を出すために使用するが、

アミには線数と言うのがあって線数が合っていないと重ねた時に

モアレ(模様)が出来る。全くもって厄介極まりない。

う~ん。ここまで書いてトーンのイイ所がない・・・


〈結論〉

作家の手間を省くいい素材である。

また人物の周りにトーンを散らすことで感情が増幅され

相乗効果があるが、高価なのでケチって使いがち。

だからデジタルに乗り換える人がほとんど。



自分はペンタブも作画ソフトも持っているけど気後れしている理由は

アナログの方が断然速いから。それと前述のデジタルの

のっぺり感なんよねぇ・・・

















原稿をデジタルにしようかものすごく悩んでいる。

ペンタブや作画用のソフトは持っているし、PCも買い換えたし

コスト的に考えると断然デジタルなのだが、味がなくのっぺりとした質感や

細かい部分を大きくしての処理とか作業時間等考えると

紙原稿から移行することを考えあぐねる。

デジタルにすれば、今まで使用していた

原稿用紙やインク、ペン先やミリペン、修正液、消しゴム、

スクリーントーンなどの経費をかなり抑えられる。

漫画の道具は地味に高いし消耗も激しい。

資料代が高くつくだけにやっぱり抑えられるところは

抑えたいのが本音である。

中でも消しゴムの消費量は半端じゃない。

ネームから始まって原稿を書き終えるまで約3個消費する。

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現在仕事で使う消しゴムはこの3点
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普通の消しゴムと練けしと細かい部分を消す消しゴム。

練けしは作画の際もごくたまに使うが、主に使っているのは

トーンの削りかすを回収する用。

本当に大変なのは、ペン入れが終わり原稿に入った下書きの線を消す時。

真夏は冷房が入っていても汗をかきながらだし

手首に力入れながら消すので手首は痛いし、

消しかすは定規の下や原稿用紙の下に潜んでいたりして邪魔だし

消しゴムかけは本当に大変である。

いまどき学生だってこんなに消しゴムは使わない。

デジタルなら下書きのレイヤーをゴミ箱に捨てるだけで済むというのに

この消しゴムときたら消しカスしか生まない。




ネームの時はB4のコピー用紙を真ん中半分に折って、

見開きページで描いているのだが、1ページ丸々直す時に

真新しい紙に変えるか消しゴムで全部きれいに消すかすごく悩む。

コスト的に考えると消しゴムの方が高いに決まっているが

貧乏性で紙がもったいないと思ってしまったりする。

そんでもってコピー用紙は薄いので消しづらく幾度となく

紙にしわがよる。原稿用紙でそれをやると自分に腹立つ。

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こうして消しゴムの頭が真っ黒になるのが嫌いでいつも余白で

白いところが出るまで消すのでさらに無駄が出る。

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梅雨の乾燥しづらい時期はインクの渇きが遅く

乾いてそうに見えて乾いていないのでうっかり消しゴムをかけたりすると

家中に悲鳴が響き渡る。


消しゴムはやはり角が好きだ。

小さくなるにつれ消しづらくなるのでなるべく水平に消すように使う。

そして小さくなった消しゴムをいつ捨てるのか悩む。

昔、知り合いの作家さんにいつまで使いますかと聞いたことがあるが

人によってまちまちだ。

以前うちに来てくれていたアシスタント君は小さくなった消しゴムを

瓶の中に集めていた。どうするのか聞いたが明確な答えはなかった。

自分の指標は親指と人差し指と中指で持った消しゴムが

中指で持てなくなったらかな。あまり小さいと力も入りづらく

消す面も小さいので消し残しが多く効率が良くない。

そしてよく無くなる。仕方なく新しい消しゴムを使うが

原稿が終わり片づけているとひょっこりと出てくる。


おろし立ての消しゴムで消す時に最初のスイングで大好きな角がボロッと欠けると

髪を掻きむしって悲観する。

梅雨の水分を含んだ原稿用紙のシャーペンの線は消えにくい。

消しゴムでさえも消せないので梅雨は嫌い。


こうして日々、消しゴムと悪戦苦闘を繰り返しながら原稿を描いている。



<結果>
カスにしかならない消しゴムだが、たとえデジタルに移行したとしても

やっぱりネームは紙で起こすよな。

扱いづらいやつだが無くてはならない仕事の道具だ。

それにしてもデジタル化は悩ましい・・・

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普段使うスクリーントーンはICと言うメーカー。

ICにない自然系の効果に時たまデリータトーンを使うが、酷かった。

届いたばかりで開封直後に唖然とした。

床にでも落としたのかって言うくらい粘着面に砂が付着してる。

もう時間無いから使うけど、クレームもんだよ、これ。

きちんと検査しないのか?

最近は印刷もより鮮明で小さな糸くずでも気になる。

ほぼ半分は使い物にならない。

練り消し使っても取れないし、デリータは粘着力強すぎるし厚みがあり過ぎて

好きじゃない。

もう二度と買わん。

てか、早くデジタルに移行したい・・・








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エタノールは冬の間、風邪やインフルがあるので必要不可欠な物なのだが

定規についた消しゴムの痕とかカピカピになったインクはティッシュに

吹き付けて擦るときれいに落ちるので通年で必需品。

家具についた洗剤でも落ちないしつこいセロハンテープや

シールの糊とかも吹き付けてヘラとかで擦るときれいに落ちる。

ただし、定規は目盛が消えちゃうしプラスチックのレンズ製品には

絶対使わない方がいい。

気をつけないといけない素材もあるので、家具は目立たない箇所で試してみるとか

やられる時は自己責任で。

エタノールの使用上の注意をよくお読みになってご使用を。








いろいろ消化しないとならない事が山盛りで結局コンポは、今日設置。

原稿中は、PCからラジオ(radiko)を聴いていた。

radikoはすごく音がクリアですぐそばで話しかけられている感じでいいのだが

いかんせんディレイがある。radikoとラジオを聴き比べてみると30秒くらいの遅延が

あり明らかに遅い。


先日、壊れたと思われたコンポのトレイに入れっぱなしのCDを取り出すのに

コンポを解体した。電源が入らないのでこれしか方法がなかった。

ビスを全部外していくと電源の基盤に差し込む線が外れかかっていたのか

直ぐはずれてしまった。

電源が入りにくかった原因はこれかとその時は全く思わず

バキバキCDトレイを壊してCDを救助。

多分コンポは壊れて無かったと思われるがあとの祭りである。

原稿があったため購入していたコンポは、段ボールにはいったまま数週間

置かれていた。

今日も忙しい一日だったが、CDもラジオもPCで聴くのがうんざりだった為

夕方に設置。スピーカーを繋いでアンテナ付けてなんとか設置できた。

それにしても我が家のオーディオ機器は本当によく故障する。

一番買い換えてる家電だと思う。二番目は洗濯機。

ラジオはしばらくPCで聴いていた為、すごくモノラルに聞こえるが

CDは音の響きがいい感じだ。

うむ、Aqua Timezを聴くのは冬に限るな。



それはそうとひそかにエアロバイクも直した。

モノタロウでタイミングベルトを購入。タイミングベルトは

規格が一緒とモノタロウで知り、もしかして安く買えるかと思ったが

甘かった。メーカーで買った方が何百円か安いというね。

しかもモノタロウ、他の商品に関しての発送はめちゃくちゃ早かったが、

ベルトは2週間以上かかった。


トレッドミル購入は、以前、どたばたとうるさそう、近所迷惑になりそうだから

エアロバイクにしよう!としたのを先日思いだし買うのを止めた。

ランニングも雨が降ればやらなそうだな、と考えがまとまり

結局エアロバイク、捨てるのも大変と思い直した。

けど原稿締切が間際だったので、まだ1回しか乗ってない。


確定申告も近いしやらないといけない事がいっぱいあって辛いぜッ・・・

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マンガの執筆は、作中の看板や特殊な効果のみデジタルで、

いまだに原稿用紙にペンで描いている。

作画は常時トレース台の上なのだが、

トレース台が静電気を帯電しやすいようで割と湿気の多い日でも

原稿用紙を回す度にびっちりくっ付いてイライラする。

バンバン叩いたり濡れ布巾で拭いたり取り繕ってみるが

びっちりくっ付く・・・スムーズにくるっと回らずぺりりっと剥がして描く方向を変える。

さらに冬の乾燥している時期には、消しゴムかけの際に

摩擦し、消しカスがトレース台にピンと立つことがよくある。

またこれがブラシで払ってもパチパチ跳ねなかなか取れなかったりする。

本当に厄介な静電気である。

何か静電気
防止するやつはないのか?

と、思い検索で探してたらさくっと見つかった。何故もっと早く気付かなかったのだろうか・・・

早速amazonで購入・・・・・・いいぞ、これ。快適だ。

スプレーした後、原稿を汚すのが怖くて軽く拭いたが、とてもスムーズで快適だ。


パソコンやスキャナーにも使えるらしい。

これで今後はきっと原稿もさっくと捗る筈である・・・・・・・?



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